【NNNM21に向けて】セットリストを組む時に考えてること

お久しぶりです。
twitterで特につぶやくことないな…と黙っていたら
手土産無しには発言できないような気がしてしまい
グダグダしてたら年末になってた家具屋Pです。

 

年末といえばそう!ニコマス年末生祭(NNNM)ですね!
今年も開催ありがとうございます!

kaguyap1503.hatenablog.com昨年はニコヘルを使った引用放送の方法を書いたので(使えるよね?)
今回は私がセットリストを作ってる時に考えてることについて書こうと思います。

「こういうこと考えたセトリでした」というセトリ解説記事は
よく見かけるのですが、「どうやって組むか」の話は読んだ記憶がないので、
自分の理屈の整理も兼ねて。

 

あくまでも経験の浅い素人談ですので悪しからず。
書いた要点に対する良し悪しを判断して、
自分で考える時の踏み台やきっかけにしてくださればうれしいです。

 

 

・動画を見てる時考えること
セトリを考えるのに必要なのでまずはこちらを先に説明。
紹介生をするようになってからですが動画を見ている時、
その動画が下のマトリクス表のどこにあるのかぼんやり考えるようにしています。

f:id:kaguyap1503:20211204220114p:plain

・縦軸…テンション高低
そのままの意味です。見てる時のテンションや感情の高まりがどのあたりかどうか。
軸の中央が低いことに注意。後述する色分けの兼ね合いです。
表では動画全体でのテンションですが、
どう始まってどう終わるかの変遷も考えたいです。

  

・横軸…エンタメ性か情緒性か
その動画がどちらの寄ってるか考えます。
エンタメ性は映像編集自体や音合わせを楽しむタイプですね。
ダンスMADの多くや音MADはこのエンタメ性寄りだと思います。

対して情緒性はうまく説明できないですが
動画を見て何を想うかに比重をおいたタイプです。
雑に表現すると"エモい動画"ですね。
いわゆる誕生祭っぽい動画や"アイドルマスターのMAD"です。
紹介生のセトリ後半部分の7割がこっち系だと思うので
具体例はそちらを参考にしてください。
  
横軸に関してはどちらも感情なので明白に区別する必要はないと思います。
情緒をエンタメで挟むとそっちに引っ張られて見えてくることもよくあります。
逆も然り。それなりで十分です。

 

・色分け部分…プラス印象かマイナス印象か
縦軸横軸が感情論なのに対してこちらは印象論です。
自分でもよくわかってないのでうまく説明できないのですが、
動画の印象で2つにグループ分けします。
マイナスといっても悪い意味ではなく対比です。
暖色、寒色のほうが伝わるかもしれません。
判断材料は様々ですが実際には直感です。
 ・プラス印象(暖色)
 小並感(かわいい、元気、おしゃれ)
 明るい曲調、色彩
 春、夏
 昼っぽい などなど

 ・マイナス印象(寒色)
 小並感(かっこいい、スマート、怖い)
 かっこいい、暗い曲調、色彩
 秋、冬
 夜っぽい などなど

もっとわかりやすく書きたいのですが…すみません…

少なくとも自分の中の基準で2つに分類できればOKです。
大事なのは要素だけではなく総合的に判断することです。

 

マトリクス表のどこか、以外にセトリに使える要素として以下のものを抑えておきます。
・曲調、アーティスト
・シリーズ(765DSデレミリエムシャニ)
・動画形式(ダンス、静止画、アニメ等)
・アイドル
・動画内でのモチーフ
・動画の展開
・小並より具体的な印象
・動画時間

色々と挙げましたが実際に書き出したりする必要はないと思います。そんなめんどうなことしたくない…
動画のタイトルや冒頭を見て表での位置や要素がパッと浮かべば十分です。

 

前置きが長くなりましたがここからセトリを考えていきましょう。
大まかな流れは以下の通り。
(0,セトリのテーマ決め)
1,絶対流したい動画を3本程度選ぶ
2,セトリで描きたいテンションの波形を考える
3,波形の頂点の動画を考える
4,パート分け
5,間を埋めて繋ぐ
6,通しチェック

 

(0,セトリのテーマ決め)

f:id:kaguyap1503:20211205010546p:plain

わからん。全然わからん。
そもそも今まで
 その月の好きなやつ選びました!!!(紹介生)
 今年のダンスMADで組みました!!!(NNNM20自枠)
 参加動画でなんとかいい感じにしろ(クソ発注)(iICFまとめ生)
という水たまりくらい浅いものしか作ったことないので…

逆に言えばその程度でもやっていいと思ってます。祭ですし。

最初に具体性の高いテーマを決めると選択肢の幅が狭くなってしまうので
選びながら考えたほうがいいと思います。

 

1,絶対流したい動画を3本程度選ぶ
まずは優先度の高い動画を3本程度選びます。
少なくない?と思うかもしれませんが、多いと苦労します(全敗)
2時間が努力目標の紹介生では1時間あたり18本ほど、1本平均3分ちょっとです。
30分枠だとこれだけで1/3が埋まりますね。
これを起点に考えるなら丁度いいかなと思いますが
これ以上最初に選ぶと融通が利かなくなるので注意しましょう。

 

2,セトリで描きたいテンションの波形を考える
セトリ全体を通して見ている時のテンションや感情がどう動くか、
どう動かしたいかを波形として考えていきます。
まずはセトリの最初と最後のテンション高低をどうしたいか決めましょう。
最初からアゲていくのか、低いとこからスッと入っていくのか、
明るく終わりたいのか、しんみりゆったり終わりたいか、
道中は難しくてもここは一番決めやすいと思います。
なんなら1の動画を選ぶ前でも構わないでしょう。

 

始点と終点を決めたら1で選んだ動画を参考に波形のパターンをいくつか考えます。
ここから活きてくるのがマトリクス表ですね。
選んだ動画がどんな動画か、どんな流れで持って来たいかを考えれば
ある程度浮かぶかなと思います。

・30分枠でできそうな波形の例

f:id:kaguyap1503:20211204221642p:plain

30分枠だと大きな変化は上げて下げて上げる、のような2回が限界かなーと思います。
逆にその短さを逆手に取って、近いテンションで突っ走るのもアリです。
むしろそのほうが一貫性があって作りやすいかもしれませんね。
飽きさせない工夫は必要となりますが…
1時間枠で突っ走るのは…見てて疲れる覚悟をしましょう…

ちなみに1時間枠ならこのくらいできるかなと思います。

f:id:kaguyap1503:20211204221839p:plain

編集下手で歪になっちゃってますが大目に見てください…

f:id:kaguyap1503:20211204222420p:plain

紹介生では上の波形を雛型として考えています。

前半部分は全然違ったりしますが、後半は

「テンション上げすぎず終わったら気分良く寝られる」を至上命題としているので、

大まかな流れはほぼこうなってるはずです。

 

正解はないですし、ちゃぶ台返ししたらやり直すのはほぼここからなので、
あまり悩まずとりあえず決めて進めるのが建設的です。

 

3,波形の頂点に当たる動画を考える
波形を決めたらセトリの最初と最後、それと波形の頂点の動画を決めます。
これらはジグソーパズルの外枠みたいなものです。簡単なとこからやっていきます。
既に選んだ動画がそれっぽいならそれでいいですし、
違った場合は感情のピークになりそうな動画をとりあえず選びます。
急に雑な説明になってますが、十中八九やり直す羽目になるので
とにかく色々試すことが大事です。

 

4,パート分け

頂点の動画を決めたらその動画を含めた部分を
どういうパートにしたいか、どういうパートにできそうか、
候補を考えていきます。テーマめいたものですね。
雰囲気や曲調など前述したセトリに使える要素を元に考えるといいと思います。
この過程で自分のやりたいことやテーマのようなものが見えてきたりします。
上のテーマ決めでも言いましたが、
広く解釈しやすいものだと動画を選びやすいと思います。

 

ここからは具体的に、紹介生21年2月編を実例として上げていきます。

kaguyap1503.hatenablog.com先に動画を全て選んでる都合上ちょっと事情は異なりますが、

最初に考えた波形と頂点の動画、パートの中身は以下の通り。

f:id:kaguyap1503:20211204223218p:plain

ひとまず波形は雛型通り。

他の動画から流れを作れなさそうだからOP一択なシャニマスネタ人力、

プラス印象でパートをしっかり〆てくれそうな久美子さん、

"底"を担いつつマイナスからプラスに転じてくれるかなしほ、

爽やかに感動できるグリマス。

パートごとのテーマは…どうとでもなりそうなやつです。

どうせやり直すからテキトーです。

"底"ってなんだよ、については後ほど。

 

5,パートごとに動画を選んで繋ぐ
ここからパートごとにどんどん埋めていきます。
そのパートのテンションを上げていくのか落ち着けていくのかを意識しながら
前の動画と要素の共通項があるように動画を並べましょう。
共通項があると繋がってる感ができていい感じになります。
繋がってる感があると、芯が無いようなふわっとしたパートになっちゃったとしても
「(なんかいい感じだからとりあえず)ヨシ!」と思えます。
紹介生は9割方これです。心の中の現場猫を信じましょう。

 

まずはパートの頭2つでどんなパートか提示するといいと思います。
出来ていると気づかないですが、どんなパートかわかっていない状態だと、
それを理解しようと思考のリソースが割かれてしまいます。
そのパートがどんなパートか早めにわかると安心して楽しむことができます。

 

繋がりやまとまりを感じさせるのに一番簡単だと思うのは曲調です。
「MADは選曲が10割」というように、
動画のテンションも、感情も、構成も、雰囲気も、
曲に合わせて作るというMADの性質上全て曲に起因します。
ですので曲調で選べば7割はなんとかなります。
残りの3割は動画形式やシリーズ間でのバランス取り、文脈等です。
あと見る側の読解力への考慮が不要です。わかりやすさ大事。

 

また、動画を選ぶ際、その動画でどう思わせたいのかの役割を考えます。
テンションを上げるのか下げるのか維持して次に繋ぐのか、
流れを変える、印象を変える、パートを〆るなどですね。
見てる時にどんな役割を持たせられるか考えておくのもいいでしょう。
再考する際に活かせます。

 

1パート10~15分を目安にひとまず組んでみましょう。
合計時間は次の添削過程で考えるべきであってこの段階ではありません。

 

6,通しチェックと添削

各パートを組んだらパートごと、または全体を最初から最後まで一度見ます。
この時テンションの波形が実際にどう描くか確認しましょう。
想定通り動いているか、違った場合はそれを許容できるか、
変えるならどんな動画が欲しいか、などなど具体的な課題が見えてくると思います。
パート内での動画差し替え、テーマの見直し、頂点の動画の変更、波形自体の再考
というようにこれまでの過程を遡って考えていけば、
どこからやり直すかわかりやすいと思います。
仮に波形から考え直すことになっても、
自分のやりたいことやテーマが具体的になってたり、
パート自体は使いまわせたり、動画を探す過程で使いやすい動画が見つかってたりと
最初の頃よりも考えやすくなってるはずです。
その経験値が一番大事なので、不完全だと思ってもとにかく手を進めて
チェックし添削する段階までやってみましょう。

 

どうしてもうまくいかない時は、初心を曲げて1で選んだ動画を外します。
あまりないですが、自分のやりたいことにその動画が噛み合ってない場合があります。
固執せず柔軟に考えましょう。

 

組んでは壊しを繰り返して出来上がった2月編後半のセトリがコチラ。

パートごとの流れや動画の役割も書き出しておきました。

f:id:kaguyap1503:20211204230931p:plain

#26~#35

プラス印象のエンタメ→情緒性パート

OPで明るいパートと認識させ、2Dコラ→手描き→MG+ダンス→2Dダンス→3Dダンスと繋ぐ。ポップさや楽しさでまとまりを意識

奈緒で軽めの音を引き継ぎつつ、少し調子を落ち着け1対1の構図に

城ヶ崎姉妹で緩やかに気持ちを落としながら情緒性に寄せていく

智絵里で浅めの底を叩いて、ゆかりさんで気持ちを起こし、久美子さんでパート〆

#36~#39

明るめゆったりパート

ロコでスーッと気持ちを落として流れを変える

海→バカンス→日常で繋ぎつつ、曲調も緩やかに早くなるような並びに

#40~#43

夜っぽいエンタメパート

曲とステージの綺羅びやかさで前パートの明るさを引き受けつつ夜に移行、+→ーに

黙って見入る系ダンスMAD2本で座らせつつデレステMADでエモさ爆発

#44~#48

マイナス印象情緒極振りパート、雨雨雨

楓さんで心を水底に沈めていき、三峰で湿度を上げる

晴れ乞いありさのビターエンドでさらに加湿、

心の底を打ちながらも共に歩むかなしほエンドで

気持ちをマイナスからプラスに晴れさせる

歌を歌う千早で余韻に浸る

#49~#51

気分良く終わらせろパート

パフュマスを目覚まし代わりにすっかり落ち着いた心を起こし、

歌詞で少し過去を意識させる。次へのクッションとしても。

グリマスの始まりから終わりまでを爽やかに走り抜け、

スタマスでの新たなスタートで"終わり"で終わらせずに前を向いて〆

 

大体こんな感じです。

この記事のために後付でこじつけたわけではなく、

当時これが正解だと自分を納得させるために放送前には考えてたはずです。

まあ納得させるためにこじつけた可能性は否定できませんが()

参考になれば幸いです。

 

 

セトリを組むまでの過程は書いたのでここからは補足説明。

 

・生放送という場と客観性
当たり前なことですが生放送は"巻き戻しのできない一発勝負"です。
おそらく9割の人は2回も見ないでしょう。それを踏まえると視聴者は
既に流れた動画からセトリに重要な要素を考えながら見ている、と言えます。
対してセトリを考えた本人は全て把握しています。
テーマは何なのか、次はどの動画が来るのか、
前の動画と何が繋がっているのか、流れている動画の何が重要なのか、などなど…
両者の間には大きな溝があります。そこを理解しておきましょう。
あくまでも信条の問題ですが、どんなに文脈がうまいセトリでも
"意図がわからないと楽しめないセトリ"になってしまってはだめだと思います。

 

それを防ぐ手段として波形を考えて作っています。
波形にすることで全体を俯瞰し、客観的に考えられます。
「大丈夫?それ初見でわかる?楽しめる?」と問い続けましょう。

 

・エンタメと情緒性、プラスマイナス印象の合わせ方

基本的にはマトリクス表の4ヶ所でまとめたほうが組みやすいと思います。
また、エンタメ→情緒→エンタメのように
1本だけ挟むとそっちに引っ張られて見えるようになります。
ただし、エンタメ→情緒→情緒のように
2本続けてしまうと流れが変わったと思われるので注意しましょう。

 

エンタメ性でのテンションの高←→低、+←→-印象は
行ったり来たりしても問題ないのですが、情緒性だと要注意です。
片足突っ込んだ程度なら大丈夫ですが、
上の紹介生での終盤#44~#48のように情緒に首まで浸かってしまうと、
テンションを上げようとしても簡単には心がついてきません。
冬のこたつや布団のようなものです。よほどの釣り上げる動画や工夫が必要です。
上では#47のかなしほから直接#50のグリマスに繋ぐと急すぎて
「無理無理無理!!!死ぬ!!!!!」となりかねないので、
#48の千早と#49のパフュマスを挟んで緩和させています。
どうすればいいか、は動画次第なので一概には言えませんが、
情緒に浸かりきってから上げていく時は細心の注意を払いましょう。

 

・"セトリの底"って一体なんなのよ

f:id:kaguyap1503:20211205010546p:plain

いや自分なりの答えはあるのですが、それが正しいかはわからないので…
もともとはいつだったか赤ペンさんが誰かの受け売りだと言っていた
「セトリに底作るといいよ」というのが発端です。出どころは忘れました()
で、その”底”がなんなのかの自分なりの答えが「波形の下がりきった部分」です。
実際底があるとセトリに幅が生まれてメリハリが効きます。
あと完全に個人的好みなのですが、
テンションや感情が下がりきったところから上がっていく、
あの感覚がとてつもなく好きです。気持ちいい。

 

合ってるかはわかりませんが、意識してみるといいかもしれません。

 

・意外と重要、動画時間
セトリを考える中で意外と重要だなと思ったのは動画時間です。
自分の感覚での話になりますが、前の動画の印象が残ってるのは約2分までです。
TVサイズの90秒だとほぼ確実に前の印象を引きずり、
2番カットの2~3分で動画次第、
フルサイズの3分以上なら間違いなくその動画に浸れます。
それを踏まえての短い、長い動画のメリットデメリットがこちら

・短い動画
 メリット
 複数本での繋がりや流れを作りやすい
 他の動画の繋ぎに使いやすい
 デメリット
 満足感が足りないのでトリに弱い(複数本でカバーできるかも)
 矢継ぎ早になって落ち着かなくなる可能性

・長い動画
 メリット
 満足感を得やすくトリに使いやすい
 間を作れる
 1動画内での展開で印象を変化させられる
 デメリット
 似たような長い動画が並ぶと飽きる可能性
 放送の尺泥棒

 

正直これはただの自論なので、鵜呑みにせず自分で考えたほうがいいです。

 

 

他には音の入り方に気を配ると角が取れていいよ、とか色々ありますが、

細かい話になるのでもう終わりにします。疲れた…

 

 

 

長々と書きましたが、重要なのは
「動画を分類すること」「セトリを波形として捉えること」の2つです。
書いた通りでなくとも動画を分類しておけば選びやすくなると思いますし、
何かの指標でセトリを波形として考えれば全体像が見えて客観的に考えられます。
セトリの作り方が違ったとしてもこの2つは活かせると思うのでやってみてください。

 

今回書いたことはあくまでも一例だと思います。
セトリの作り方で他にいい方法があればぜひとも書いてほしいです。
どうすればいいのかまったくわからなかったあの頃、
そういう記事が欲しかったので…

 

 

最後になりますが、難しいことは考えず気軽にやってみてください。
お祭りは賑わったほうが楽しいですし。
動画を並べて違ったものが見えてくるの楽しいよ!!!

 

ではでは~